日本三大稲荷に数えられる茨城県笠間市の笠間稲荷神社

斎 行 日 時 間  祭 典 名
12月 21日 午前9時  御火焚串炎上祭
23日 午前11時  天長祭
28日 日中  鹿島祓
31日 午後4時30分  大祓式


笠間稲荷神社では、12月21日冬至の日を卜して御火焚串炎上祭を執り行います。当神社の御祭神は宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)と申し、食物の神、いのちの根の神として古くから信仰を集めていまして、記紀神話等に語られる穀神の誕生と火とは切っても切れない関係にあり、稲荷神と火の信仰も不可分のものと言えます。
 火は古来より神聖なものとされ、人々の心身に知らず知らずのうちに付く罪けがれを祓い清める力を持つものとして考えられてきました。
 当神社では、毎年冬至の日に御火焚串炎上祭を斎行致します。炎上祭にお焚き上げ供する御火焚串は木製の板に崇敬者自身が住所、氏名、願事などを記入し、神前に奉納したもので、火の霊力によって罪けがれを祓い願事の成就と除災招福を祈願します。
 この日は時刻に神職が拝殿において修祓(おはらい)、献饌(神様にお食事をさしあげる)、祝詞奉上のあと、神前火焚の儀を行います。これは宮司が祝詞を奉上するなか、神職が忌火(神聖な火)を持って庭に出てきて、予め用意された稲藁に点火する儀式です。この儀式のあと、宮司以下神職や参列者は庭上に於いて、改めて修祓をし、火焚の儀を執り行います。この儀は、積み上げた御火焚串に点火し、「大祓詞」(おおはらえのことば)を全員で奉唱するもので、火が尽きるまで大祓詞を繰り返します。


新年を迎えるにあたり、毎年12月5日には「煤払い」の行事が行われ、神職及び巫女の手によって御本殿を始めとする建物や神苑が清められます。
 煤払いでは青竹を用いて、高さ9メートルにも及ぶ御本殿の隅々が注意深く払い清められ、拝殿、楼門、廻廊なども順次祓清められていきます。
 12月28日に鹿島祓の行事が当社に於いて行われるようになってから、すでに百数十年を経ており、現在の宮司家が鹿島神宮より笠間に迎えられた際に、鹿島神宮の祭式を当社にもたらした事に起源します。
 鹿島祓に用いる祓具は十二節の青竹を用います。上部五節の枝のみを残して、他の枝及び葉を取り去り、枝をまげて長丸形とし、白紙を張り、朱墨で模様を描きます。竹の先端には山鳥の羽三本を挿します。
 当日神職は装束を着け、巫女を従え御本殿を始め拝殿以下社務所各部屋に至るまで祓具を以って祓を修します。巫女はそれぞれの場所に於いて、奉書の上に塩を三ヶ所山に盛り、酒をそそいで祓を修します。


大晦日には神事「師走の大祓・年越しの大祓」を行います。毎年六月の晦日と十二月の大晦日に斎行され、我々が日常生活を営む中で、知らず知らずのうちに過ちを犯したり、けがれにふれたりすることがあります。これら様々な罪や汚れを人形(ひとがた)に移して祓い清め、大神様の御心にかなう、清く明るく正しい神ながらの人間本来の姿に立ち帰り、心身共に清らかになって新春を迎えていただくための神事です。
 当社の大祓は、宮司家(姓は中臣鹿島連で鹿島神宮に代々仕え、明治初年に当社の宮司家となる)に伝わる我国最古の祓「中臣祓」の式を以て執り行います。